On the Denmark: Dialogue

デンマークの滞在で起きたこと、感じたこと、行ったこと、分かったこと

17日目「Danish Museum of Nursing Historyと文化プログラム」

2017.09.11

dsr.dk

本日は「Danish Museum of Nursing History」というデンマークの看護師さんの歴史を紡いだ博物館を訪れて、Specialist in Nursing HistoryであるGunilla(グニラさん)とお会いしました。僕の研究のメンター?であるラボメンのJoanさんにご紹介いただき、繋いでいただきました。そこで、僕の研究をプレゼンし、やたら盛り上がりました。自分の拙い英語でよくあそこまで伝わったなと思うほど、深い議論ができました。Speakingはまだまだですが、Writingとプレゼン資料の完成度で伝わったのかと思います。Visual Communicationを生で体験できる良い機会となりました。

 

帰宅後にもGunillaが修士時代に執筆した貴重な論文の概要文を送っていただき、自分の研究の訳に立つことができそうです。何よりも驚いたことは、自分の研究テーマやリサーチクエッション、課題みたいなものが日本固有の問題かと思っていたのですが、デンマークでも同じだったこと、更に去年、コペンハーゲンで開催した看護学会?でも同じようなことが話題になっていたみたいな話がでて、これはインターナショナルな問題なんだと気づくことができました。

 

ここの博物館が行っている活動はデンマークの看護の歴史や文化を守っていて、次世代につなぐものでした。資金源はデンマークの看護協会みたいな団体からだったと聞きました。看護にまつわる文献や写真、ファッションなどを湿度管理がされている倉庫で保存しながら、自分たちで企画展なども実施しています。僕には、ここの組織がデザインラボに見えました。こんな博物館みたことないとお伝えしたら、Gunillaは「世界にひとつしかない」と誇らしく答えていました。

 

このような社会実装をかなえる「文化プログラム」こそ、僕が目指したいデザインの姿(かたち)なのかなと感じました。どんなに素晴らしいコンセプトもアイデアも、社会実装(implement)しないと絵に描いた餅です。Design School Koldingの各ラボでは、この社会実装(implement)をどのようにしていくのかを成果物をつくりながら、本気でどのように社会実装するのかを研究しています。

 

Theory(Scientist)とResearch(Researcher)とDesign(Designer)がタッグを組んで取り組んでいるのをマジカで見ることが大変良い経験となっています。そこでは、やはり職種を超えるために、モデル図を描くことを大切にしているように見えました。構造化すること(ElementsとNodeをつくること)を得意としているのは、英語などのローコンテクスト言語に依存するために、全て定義化しているからなのかもしれません。

 

僕はその社会実装(implement)に必要なことが「文化プログラム」のデザイン(設計)なのではないか?と考えており、それこそがコミュニティを再生させる鍵になるのではないかと本気で信じています(2017年9月現在)

 

ちょっと意味合い違うかもしれませんが、Peter Thielが言う

賛成する人がほとんどいない、大切な真実ってなんだろう?

に当たるところがこれで、それは多分、自分で会社をおこし、体験したから言い切れるのかなと思っています。コミュニティができ、崩壊し、再生されるところまで、当事者としても参加していましたし、その再生のためにどうすれば良いのかを考え続けたからこそ、会社の文化のプログラムは設計できると信じているのだと思います。これからも自分の研究を進めていこうと思います。

 

Gunillaとの記念写真(※自撮りで上向きに撮影すると髪の毛が無い人みたいに見えるから気をつけたい)

 

看護師のヘッドと先生のヘッドが患者の循環をしていて、研修医と研修看護師と学生看護師それに続いていて、看護師のヘッドと先生のヘッドしか発言してはいけなかったんだよ!と説明していただきました。(聞き取りが間違っていなければ…)

 

 

ミュージアムの外観。ヨーロッパの建物って感じがします。かわいい。

 

続く